ちょっと専門的なTopicsちょっと専門的なTopics

CAE解析2 割れの要因は何?

(2015/11/2)

 ワークが割れるという不具合が発生したとき、その要因は何でしょうか?
ひずみ?板厚減少率? これらは適用範囲が限られたり、場合により限界値が変化するなど、一般性、あるいは定量性という点で問題があります。 経験的に、これらだけでは判定できない割れがあることをご存知の方も多いでしょう。では割れの要因は何かといえば、それはあくまで応力(応力比)です。 下図のように、同じ変形でありながら応力により割れやすさは変化します。

応力状態

(b)から(e)へ向かうほど割れにくい。

工藤英明:塑性と加工, 11-108(1970-1),3.

 ゆえに、FEMの割れ判定において、その瞬間の応力比を用いる事は自然だと言えます。 3次元局所分岐理論では、さらに加工硬化の割れへの影響も考慮するため、「応力/加工硬化率」の比により成形限界を判定します。

3次元局所分岐理論
斉藤ほか:第61回塑加連合講, (2010),347-348.

過去Topics

CAE解析1

電話でのお問い合わせ

0223-24-1234(受付時間/月~金9:00-17:00)

メールでのお問い合わせ

お問い合わせ

Page Top